空間

好きなように話させてよ

虎者に思うこと

 

先日、新橋演舞場で『虎者』見てきた。内容に対する感想は細いのに、思うことはたくさんあって、なんか、悔しいな、と思いつつ、言葉は残しておこうかな、と。

 

生きているまつくらくんを観るのは、本当に数年ぶりだった。毎年のSHOCKもなくなり、それはそれで受け入れられているんだけど、やっぱりあれはわたしがまつくらくんを満足に観に行くことのできる、つながっていられる唯一の紐だったし、おかげでこんなに時間が空いてしまったわけで。でも、やっぱり生の舞台で踊っているまつくらくんの四肢は、本当に豊かで鮮やかで勢いがあって、観るに値する芸術だった。映像の箱で見るまつくらくんとはやっぱりずいぶん違うよな。「視線の運び」が違うと思う。

 

まつくらくんが得意なことは、「空間をつくる」ことだと改めて思った。踊ったときに舞台の深さが生まれ、二階席の奥に視線を運ぶ癖は、客席の深さをつくってくれる。167cmの身体から生まれる、無限遠の空間を纏うチカラがまつくらくんには備わっていて、それは劇場で共に存在することでしか実感できないね。

 

*1

 

だけどね、演出も脚本も構成も虚無で、わたしは作品を作品として評価することはまったくできないな、と感じたことも本当。それだけならそのまま忘れてしまうこともできたはずだけど、随分と雑誌での言葉が尾を引いて、なんか、普通の感情とは違う感情が湧いてきてしまって止められない。

 

演者の顔や仕草や日替わりの髪型とかじゃなくて、作品を観ろ、というのなら、もう少し評価のできる作品を作ってきてから言ってよ、と思ってしまう。言葉は悪いけど。もちろん雑誌にはライターのフィルターがかかっていて本意ではない、という点も考慮したとて、そういうこととは別次元で「ちゃんと作品の中身をつくってくれ」と大声で言いたくて仕方がない。まじでストーリーを作れる脚本家を呼んできてくれ。。。

 

この「サーブされた料理をおいしいと思えないのはわたしの舌のせいなのか?」と思わされる感じ、わたしがわたしで思うならいいけど、押し付けられると話はだいぶ変わってくる。もちろんわたしの舌のせいの場合もあるだろうけど、「虎者」に関して言えばサーブの仕方の問題だ、と言いたくなる。相性合わないお客はお断りならさっさと退席するけれど、でももっと、もうちょっとどうにかなるはずなのだ。作り手の時間と情熱の問題にすり替えないでくれ。どんなに時間をかけてどんなに情熱をもってまずい料理をサーブするシェフより、時短でコスパのいいおいしい料理をサーブするシェフのほうがいいのは目に見えているのだよ。

 

文句ばかり言っても仕方がないので、どうしたら改善できるかも考えた。ソロライブも単独ライブも舞台中のショータイムもほんとうに上手に構成できるんだから、もうちょっと改善できるはずなのだ。

 

①7こイチの演出をやめ、それぞれに名前とキャラを与えてキャラ立ちさせる

今回の演出では、本当に7人が7つ子のようにして群れているシーンが多かった。7人の絆を見せたいのだろうな、とは思ったのだけど、7人が7人でいるだけで、名前もなく、それぞれの特徴も際立たない。かろうじてノエルがバク転できるキャラなんだな、くらいのものなのだ。ジャニーズ舞台あるあるのように、カタカナの本名を当てるだけでもよかった。ピュアなカイト、ちょっとユーモアのあるシズヤ、まとめ役のノエル、とかでもいいから、彼らの生い立ちや背景が見えるセリフなどを加えるべきだ。

 

②7人を平等に扱わない

正直言うと、全員が平等に出演する必要はないと思う。例えばABC座でジャニーズ伝説を描くときのように、4人がチームで1人はまったく別の組織の役、とかでもいい。メリハリをつけてほしい。

 

③対立構図を作ってもいいのでは

さらに言うと、ウェストサイドストーリーやSHOCK、少年たちのように、チーム分けないしは仲間割れして戦うシーンがあってもいいと思った。ずっと仲良しこよしより、敵対して和解するほうが、仲の良さは際立つ。それに、アンサンブルと殺陣をやるより、3 VS 4で殺陣ができるほうが、見せ場が増える。

もしくはスノストでやってきたように、トラジャにもライバル的に張り合えるキャストがいるといいのかもな。Aぇとかどうでしょうか。

 

④殺陣のシーンにも強弱を

めちゃくちゃ戦闘シーンは多かったが、悪役に蹴散らされては戻ってきて戦い、蹴散らされては戻ってきて戦い、の繰り返しで平坦だった。ずっと戦ってるなー(棒読み)みたいな感じ。だったら一度目はめちゃくちゃ歯が立たず、鍛錬を積んで戻ってきて、二度目は圧倒的な強さで、かなりの接戦にもっていくことができて盛り上がる、とかにしたほうがいい。ずっと戦闘シーンを見ていると、この人たちはなんにために戦っているのか分からなくなって、せっかくの盛り上がるシーンのわりに、ぼおっと見れてしまう。

 

⑤なんなら悪役の佐藤新くんが主役級によかったので、主役にして話つくったら面白そう

この舞台で唯一キャラが立っていたのが、悪役の女性とその子分の新くんだった。(かげたくもよかったよ。)二人の関係性の歪みが上手に描かれていたし、新くん自身もぱっと目の引く容姿と演技で、キャラクターがあった。

悪役がよく描かれていると物語に厚みが出るのはもちろんなのだけど、実は悪役が主役のジャニーズ舞台はいままでなかったので、ここらで逆転させてみてもいいんじゃないだろうか。

 

⑥トランポリン廃止

トランポリン、コスパ悪くないですか?怪我のリスクが高い割に見栄えが弱いな、と感じた。技の習得は大変だし、見せ場でしょうが、怪我しないだろうかとハラハラしながら見守る様子はさながら学芸会のようで、しかも結構な長尺見せてくるので時間の使い方としてはもったいなかったな、という印象。ドリボは壁フラ、サマリーならサーフラ、SHOCKなら階段落ちと各種フライング・マジック、歌舞伎は腹筋太鼓......となにかしらワイドショーで取り上げやすいネタが必要なのは重々承知ですが、トランポリンは技のあれこれを見せることありきで、かなり話の流れをぶった切っているというか、トランポリンのために脚本を書いているというか、かなり本末転倒感。

ほんとうに怪我してほしくないので、もう少し安全が担保できる壁フラやフライング、なんなら空中ブランコとかに切り替えたほうが、安心してショーとしてみることができる。とにかく怪我しないで。

 

⑦ショータイムでの全員集合を演劇に組み込めないのか

最後に一点言うとすると、ショータイムの後半で、アンサンブル含めたオールキャストで、ちょっとした演劇のその後、みたいなのを歌って踊ってするシーンがあったのですが、それ、本編のなかでできませんか?そういうのが欲しいんですけど?とびっくり仰天してしまった。せっかくトラジャはダンスが売りなので、感情表現や物語の運びは、トランポリンではなくダンスに置き換えるべき。

 

以上7点、ひとまず素人からのアイデアです。

 

こういうことを彼らが求めているとはまったく思わないけど、でも、「作品を見てくれ」と言うのであればもう少し自分たちの関わっている作品が「本当はどういうものなのか」を客観視していってほしいとも思う。せめて「見るに堪えるものを作ってくれ」と願ってしまう。

 

けどこれもまあ一観客の寝言みたいなものだから無視してくれてかまわないよ、と言ってしまうと、そのぶんお互いに聞き入れることはないよ、という分断を生んでいるような気持にもなり、ちょっと悲しいけど、世界とはそういうものなのかもしれない。

 

 

「これにチケ代」とか言いたくないけど、ショータイムでやったジャジーなハピグルは本当によかったんだよ。ジャジーな雰囲気縛りでディナーショーやったり、コンセプトのあるライブをやったら、どんなに素敵だろう、と思った。OPでちゃか・まつくらくん・げんたの三人で踊った曲も、すごく三人の良さを引き出していてまた見たいと思える演出だったよ。プレイゾーンみたいに、ひたすら踊りを見せてくれたらどんなに彼らの強みを引き出してくれるだろう、と思った。もしかしたら今は踊りという強みのほかに、芝居という強みを増やしたいのかな、とも思った。それぞれの役の深さが描かれる作品に出演できれば、きっと彼らはいい芝居をするだろうな、とも思える。

 

希望があるから文句を言ってしまうのだろうか。期待することはよくないことなのだろうか。静かに受け入れるべきなのだろうか。

 

*1:(ちなみに、ほかにもまつくらくんの得意なことはたくさんあるんだな、と新しく発見できたのはソロコンでもあり。すごくいい意味で、顧客の想像を裏切って、かつ求められているものを満たして応えることができる人なんだな、ということだった。だけど、自分のやりたいことを殺さないでバランス取れる。ギターも弾くし、重めのメッセージを込めた曲もやるし、でも、踊りも捨てず、笑いも捨てず、わたしたちの見たいブロードウェイやジャジーで洒落た世界観も見せてくれて、そのバランス感覚とセンスに大感動した)

やっぱりやっぱりデビューおめでとうございます

 

スノーマンに出会ってしばらく経った。ライブを見たよろこびの延長で、今まで放っておいたそれスノを観たりもして、彼らの過去についても興味を持った。仲がよかったり、仲がよくなかったりして、でもそれでもここまで来たなあ、という実感がある。わたし自身は、2011年の頃からアイドル誌を買っていて、それなりにたくさん読んできて、いつもスノーマンはページにいて、まあ、ミスノだったりもしたけど、ずっと頭の片隅には存在はあったけど、知らないことはたくさんあって、普通に驚いたりしている。

 

でも。

 

わたしは、今のスノーマンだったから、今好きになったんだな、と本当に思う。きっといつの時代もそれなりの面白さはあって、きっと誰かは愛してきたけれど、わたしは、今のスノーマンだから、好きになったのだ。このスノーマンだから意味がある。(わたしにとって)

 

6人が抱えてきた長い時間と同時に、3人はそれぞれに時間を抱えてきていて、もちろん年齢差の分生きてきた差はあるけど、全部全部意味がある。同様にわたしもわたしの時間を持っていて、同様に価値があり、特別。みんなが特別だな、と自分のことさえ包含して肯定できるようにさせてくれるのがわたしにとってのスノーマンである。出会えてよかった。

 

誰かが一人背負うのではなく、つらいときにそばにいて、そっと重荷を分かちたいと思ってくれる人がいて、誰かが誰かを大切な存在です、と言えて、やさしくてあったかいなあと思うのである。全員が全員、同じ強さでつながっているわけではないと思うけど、網の目のように、強いつながり・弱いつながり・時々助けてくれるつながり・いつも遠くで見守っているつながり、36種のつながりがバランスを保って編み込まれている気がする。どこかが弱くなって切れそうになったとき、柔軟にほかのつながりが変化できれば、人は落ちていかないと思うから、すごくすてきなネットワークだ。

 

こういうことは簡単にはできない。努力が必要だと思う。それをみんなが知っていて努力できていて、すごいな、と思う。

 

そして、9人が9色ばらばらで、それぞれのつながりを作っていても、ひとつの大きな目標が共有できていて、とにかく勢いがある現在が、すごく胸打たれる。かっこいい。元気になれる。がんばろうって思う。こんなにも永遠なんてないと知りながら、今は永遠を夢見たいと思わせてくれる9人のまばゆい姿が、今ここにあることの奇蹟。

 

20201022 デビューコンサート初日を終えて(というよりはそれスノを観た感想)

あなた

 


なんか大丈夫だ、って思ってたんだよね

どうしてだろう

だめかも、ともおもったけど

でも、大丈夫っておもってた

なんか嘘みたいに取り残されて

わたしの15年間

言葉届いたかな

決めたら聞こえなくなるあなただから

 


ジャニオタもアイドルのおたくもやめよう、あなたがいなければ意味がないから

 


わたしはわたしで向き合わねば

 


向き合えないのだけど

 


コロナのせいじゃん

ばーーーーーーーーーーーか

コロナのせいだよ

コロナじゃなくてもこうなったかもしれないけど、でも、コロナだったからこうなったんだよ

 


わたしの好きな人の好きな部分が偶然に好きじゃない方向に転がって現実を生み出し、今に至る

コロナのせいじゃん

 


あなたが板から降りたのなら、わたしの好きなあなたはいなくなると、そう思っていたし思っているけれど

そうでなくてもあなたの中にわたしが好きだった部分が生きていて

 


Parts of 4

 


ほんとうにばか

 


ため息ばかりついてしまうな

涙がなかなか出ない

祖母のことで泣き、自分の将来で泣き、身動きの取れない状況に泣き、泣きすぎて何で泣いているかわからなくなった一週間なのに、、今日は泣けないらしい

受け入れられてないからだろうか

受け入れているからだろうか

 


あなたの存在自体は失わずに済みそうらしいけれど

3つのものは確実に失った

あなたと3人の組み合わせが、どれだけ好きだったかわかるでしょうか

加えて、あなたの声が本当に好きだった

あなたの笑顔が、あの空間における笑顔が、特別好きだった

 


ウケるな、笑える、またかよ、

そういうつまらない言葉をつまらないな、と放っておけるだけの、

本物が

あったから

 


守ってくれなかった事務所と

守ってあげられなかったわたしたち

 


しばらくは世界のすべての出来事に毒づいてしまいそうだ

わたしのやさしい部分、どこへいってしまうのだろう

わたしはやさしくありたいのに

わたしのやさしさのなかにあなたがいたんだね

 


たくさん悲しみたい

あなたのおかげで、またわたしの、やさしい部分が増えたと思いたい 取り戻したい

あなたを好きでいたわたしは嘘じゃない

ほんとうにあったし、そういうわたしの積み重ねで、今のわたしがある

だれかがなにかを言ってきても、わたしだけはわたしを守ってあげられるようになりたい

あなたが歌ってきた歌が教えてくれること

 


何処かへ行ってしまいたい

 


あなたと出会えたおかげで出会ったたくさんのかけがえのない友達が、

今日会っていなくても今週会っていなくても今月会っていなくてもここ数年会っていなくても

わたしのなかに大切な存在としてあって

だから、

あなたからもらったものはあなただけではなくて

そういうものが、続いていくといい

疎遠になったりするかもしれないけれど

続いていく関係が、あるといい

あなたにとっても、そうであるといい

ここで出会った大事な関係が、頻繁に会わなくても心に宿って、ふとした瞬間にあなたを救ってくれるといい

 


最後までやって欲しかったし

せめてSまで、とおもうけど

プロジェクトをきっちりやってきれいに畳んだら

それはあなたが丁寧に末路を計画していたようで、かえって苦しい

ああ、一つの引き金がすべて悪い方に転がって、急ごしらえで出て行ったのだな、わたしに見えていたあなたは嘘をついていなかった、と思える今は、ありがたいです

 


このたった数か月が、違うものだったら、ここにまだいたのだろうな、とは思ってしまうけど

 


そういう一度決めたら走っていくところ

決断即アクションなところ

自分が信じる正義があるところ

すごく好きだったし尊敬していた部分でもあって、また垣間見えて微笑ましくなってしまうけれど

あなたはあなたで変わらないままにいるのかも、などと思ってしまうけれど

でも

あなたが一人になって歌う曲は、わたしの好きな曲じゃないかもしれない

それは本当につらい

 


シゲがあんなにおしゃれな曲を作っても、あなたはあんなにど真中な(尻軽で時々激重)曲しか作らないことが、思っているよりずっと大切だった

面白かったね 同じグループなのに

それを茶化して笑ったりしたこともあるけど

全然わたしの好きな曲のジャンル歌わないやん、とか思ったこともあるけど

でも声が好きで、あなたの声に合う曲を選んでいて、結局あなたの曲もたくさん聴き込んでいたんだよ

そしてとびきりかわいいグループの曲がたくさんあって、きっとあなた一人では選ばないけれど、その曲たちはあなたを選んで生まれてきたことも覚えていてね

 


この数か月、いろいろなものを静かに失っていく感覚があって

気づかないうちに腕がもがれていくような

虚しさが散り積もっていた

失うことに少しづつ慣れてきていると思う

もちろん得たものもたくさんあったはずだけれど

思い返してみればこの半年、臓器を失い、恋人との時間を失い、友人との時間を失い、授業を失い、海外就労の機会を失い、15年思いを寄せたあなたを失うのか

いいけど

もう、いいけど

奪うならひと息に奪っておくれよ

 


何かを大事に思えば思うほど、失うことは怖くなるはずなのに、

今日はなぜだか泣けない

たくさん悲しみたいのに

 


やっぱり、嘘のない人だったなあと、最後まで思うよ

そこがほんとうに好きだった

とても信頼できていた

たぶんほんとうに、3月まで、「ツアーでみんなに会えるのが待ち遠しいにゃんにゃん」って思っていたよね

12月の動画で「オリンピックにグループで少しでも関われたらいいなあ」と言ったけれど、ほんとうに思っていたよね

ツアーのパーカーを着て静岡から歌ったとき、きっとほんとうにツアーができなくて悔しかったよね

どこかで撮られた時もきっと、あなたはあなたの正義を抱えていた

お弁当を届けることだって、あなたの正義だったでしょう

家にいなくてはならないことと、困っている誰かのために行動を起こしたいこと、秤にかけてあなたにとって大事だと思った方を取ったに過ぎないのだと思う

推測しかできないけれど

 

悪くなんてないのに、あなただけが絶対悪なんてことまったくないのに、

事務所はわかってくれなかったし守ってくれなかった

堪忍袋の緒が切れたのは事務所ではなくてあなただったのではなかろうか

「大人だから、会社だから、社会だから、ルールを破るのはいけません」わかります

でも理由があってルールを破ったときに、言い訳も聞いてもらえないのですか?家族のように寄り添ってくれないのですか?

そういうふうにわたしには見えていた

調べたら3年前だったけれど、同じように晒されて、もう慣れっこかと思っていたけれど、不安で不安で不安だったのだとあなたが泣いていたよね

言いたいことを言わせてもらえなかったのだ、と思えて苦しかった

あなたはずっと、目に見えないどうでもよい他人の悪意に晒されてきたように思えたのだった

社会はあなたに冷たすぎたと思う

それを自業自得だと言われればそうかもしれないけれど、積み上げてきた信頼の問題であると言われればそれまでかもしれないけれど、

守ってあげたかったなあ

大好きな笑顔と、笑顔を許すとびきりの空間を


結局、世間やよその界隈からおもちゃみたいにされることが一番堪えたのかもなあ、と漠然と思っている

善意の顔した小さな悪意が積み重なって襲ってくることほどおそろしいことはない

 


わたしはまだ、あなたのことが好きです

 


よかった、辞めたい気持ちを持って嘘の顔を作って笑いかけられたり泣かれたりしないで

舞台の上で見せてくれるあのふわっふわの笑顔は、ずーっと嘘なく、いまも本物のままだから

わたしの一番愛していたものは守られた

だから好きなのよ

 


悲しいことがあった一年なら、悲しいことがあってね、と伝えてくれた

つらいことがあって苦しんだなら、そう言ってくれた

きっと言えないこともたくさんあっただろうけれど、誰かに決められたくだらないルールより自分の信じたいものを信じて越えてきた人だったよね

だからこそ、最後もあなたの選んだ言葉を受け取りたかった気持ちはあるけれど、一人で抱え込ませてごめんね、とも思う

聞いてあげられればよかったのかも、とも思う

 


あなたが一人になってしまうことが怖い

愛してくれる、そのままを受け入れてくれる人が近くにいるといいな、と願っている

あなたは愛される資格のある人だから

 


それは5万人の愛では満たされず、きっとたったひとりの、いや、ひとりでなくてもいいけれど、

一方通行ではなく互いに目配せできる距離の愛が、あなたのそばにありますように

 


ジャニーズだから、より、ジャニーズなのに、を目指すと10000字インタビューで言っていた

だれにも制御されずに、規範を壊して、泳いでいってほしい

 


もしかしたら「成功」や「才能」や「カリスマ」とかそういう言葉が好きかもしれないけれど、それは知っているけれど、そういうことを追い求める幸せがあることも知っているけれど

孤独にならないでほしい

 


強くなりすぎないでほしい

自分を強い人間だと思い込まないでほしい

泣きたいこともさみしいこともかなしいこともあるのが人生じゃん

そういう人間らしい涙をこらえているのがあなたじゃん

 


後悔のない人生を

 


成功ではなく愛のある人生を

 


「どれくらいの愛を伝えられたら

好きなのに泣かなくていい?

どれくらいの日々を乗り越えたなら

涙は想い出になるの?

どうすれば胸に残るこのぬくもりを

忘れられるの?」

 


わたしのエゴもエゴでない願いも、選り分けてしまったらなにがほんとうにわたしの言葉だか分からなくなってしまいそうだったから、

こうしてぜんぶ流してしまいます

あなたを思っていたこの瞬間あの瞬間その瞬間、言葉が溢れて止まらない

わたしがあなたのことを好きだという気持ちがまだ満ち満ち溢れている間に、嘘じゃなかった時間を真空パックするための言葉たちです

週が明けるのが怖いのよ

変わってしまうのが怖いのよ

 


「息継ぎも出来ないほどの

愛を教えてくれた人の

いまはただひとり 幸せ願うだけ」

 


わたしは、あなたを好きでいられた人生を送れて、本当に本当にしあわせだったよ

てごしくんに、てごちゃんに出会えたから、今のわたしがあると本当に思います

たくさんの感謝を。

抱えきれないほどのたくさんの愛を。

 


あなたに

 

 

 

 

 

 

 

 

20200619-20200622 4日間の記録

健康大事

おたくな事柄で書くことがほんと、ほとんど思いつかないもので、自分の健康についてとか書いてみる。書けんのか。わからん。書いてみる。まじで、健康大事(二行目にして本日の結論)

 

今日退院した!入院前にやたらと他人の闘病ブログを読みあさっていたので、自分も記録でもつけるか、と思っていたものの、手術後2日目・3日目の体力のなさとしばらく筆を置いていたことから動けず、そうしたら気づいた時にはもはや記憶がほとんどなくなっていた。ふつうのご飯が食べられるようになった時には、流動食時代に食に恋い焦がれていた気持ちも思い出せなくなり、傷跡の痛みが薄れていくにつれて、ジリジリと痛んでいたときの苦しみも忘れた。体力のない中でコツコツと綴り続けてきた先人たちに畏敬の念である。

 

病状は卵巣嚢腫(要は卵巣の腫瘍)であった。大きくなく(6~7cm)良性なら、経過観察などでいいくらい無害なものらしいが、わたしのは20cm越え(そもそも卵巣は親指くらいの大きさらしい)だったので地元の婦人科に診療にいった瞬間に手術を宣告され、大学病院送りにされた。帰国後3日で手術への道がひらかれるトントン拍子ぶりである。トントン拍子はいい時に使う日本語かもしれないがそれくらいのスムーズさで、言葉を失った。

まあ命に別状はないのですが、卵巣嚢腫とか子宮筋腫とか、婦人科系の疾患は「沈黙の臓器(サイレント・キラー)」と別名があるように(ググったらめちゃくちゃこうやって称されている。何に対してか知らないが、かっこつけている。)痛みを伴わないことが多く、自分じゃ気づかないらしい。検診が大事。定期検診が本当に大事。

おそらく良性なので、ほっと一息ついていられるけど、全然悪性の可能性もあるし、その場合も沈黙を貫く臓器らしいのでまじで検診が大事だ。

 

留学中に自分の健康に目が覚め、今に至る。生理がいくら不順であろうと興味がなかったし、自分の健康さを過信して二十数年自分に無理を強いてきたので、今気付けて本当によかったなーと思う。学業を脇に置いて、留学の一番の成果として掲げている。

ちなみに現在のわたし、生理用品に軽減税率が適用されていないことにめちゃくちゃ腹が立っている。

 

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入院中ひしひしと思ったのだけど、自分の痛みは自分にしか分からないので自分で伝える努力をしないと誰も助けてくれない。そして、伝えたところでわたしの痛みは医者の痛みじゃないから、わたしだけが痛い。2日目の夜、傷跡周辺が火にくべられたように痛くて呻いていたのに世界は順調に進んでいてめちゃくちゃ心が折れたのだった。(とはいえ、気づいたら痛みはしぼんでいくので人間すごい。わたしすごい。医学がすごいのかもしれないし薬がすごいのかもしれないが。)

 

はじめての病院での10日間は、思ったより快適でもあった。思ったより忙しくもあったけど、テクノロジーが進化していて感動さえする機能てんこもり建物、って感じだ。身体にコードをつないでいれば、データがナースステーションに飛んでいくので、これ、いずれ全てできるようになるだろうな、と思った。とはいえ、入院の質は看護師さんの質とも思った。看護師って面白い仕事だ。めちゃくちゃパーソナルな部分ある。スキルはもちろんあるんだろうけど、それよりどういう人か、っていうのがめちゃくちゃよくわかる。感性の合う人に当たった日は体調がいい。おもろいなー&わたしにはできない。畏敬の念。

 

そんでわたしはグレイズ・アナトミーを順調に見ている。腹切りの事前準備として見始めたのだけどついにシーズン5まできた。シーズン12まである。やばい、永遠に見られるコンテンツを手にした無敵の気分である。コード・ブルーも恋しい。映画もよかったんだよね、また次を観たい。

 

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自分の身体を大事に思ってくれる人の存在を感じたので、そういう友達を増やして人生のリスクヘッジをしたいなーと思ったのと(というかそういう存在のことを友達と呼ぶんだと思った)、その上で結局自分の身体を大事にできるのは自分だけなので、自分の健康のことくらい自分が関心持ってあげないとどうしようもねえぞ、責任持とうな、わたし。

 

結論は、健康大事、です。覚えて帰ってください。あと、定期検診に行こう。