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好きなように話させてよ

さよなら、宝塚を知らない私


帰宅早々PCを立ち上げたわたしです、こんばんは。


宝塚デビューしてきました。
今、生きているの死んでいるの?と問われたら「死んでいます」
確実に「死んでいます」


演目としては
ミュージカル 白夜の誓いーグスタフ三世、誇り高き王の戦いー
グランド・ショー PHOENIXー蘇る愛ー宝塚!!
だったわけですが、


1部のミュージカルですでに私は鳥肌で打ち震えて泣きました。
群舞を見た瞬間に、久しぶりにぞわあああああを味わって、
これが「身の毛もよだつ」だと。
これは本当に久しぶりだった、新しいものに出会う快感、中毒になりそう。
よくわからん、が、好きだ。
そう、好きだ。



私と宝塚は絶対出会ってはいけないものだったのに、
必ず人生のどこかで出会っていたんだと思う、それが、たまたま今日だっただけ
軽い命日である。
宝塚に出会わなかったら死んでいたけど、出会っても死ぬような気がする。
今日この日に宝塚に出会ったことは希望だけど絶望だ、苦くて甘い。
人生を狂わせうる力を持った百年の花園、美しさ故にえぐい。
もはや何を書いたら良いか分からない。
大きな怪物に呑み込まれたなという自覚はある。


たぶん、有楽町の空気を吸った瞬間から始まっていて、
ちょっとおいしそうな紅茶を飲んだときが一歩目だった。
紅いふかふかの絨毯に足を載せたときにはもう引き返せなくて、
緊張したまま楽しくて楽しくて双眼鏡を落とした。暗闇。
花園を覗いて恋をした、声が好きだった、かっこよかった。
鳥肌を立てて震えたまま寒くなった、いやな予感がした、でも胸が高鳴った。
シンメトリーな演出を見て、「知っている」と思った。私は赤と青の光が好きである。
幕間。笑った、いろいろ笑うしかなかった。
まだ二幕があると知ってどうしたらいいか分からなかった。
二幕、一瞬だった。
明るくなって隣の人を見たらもうにやにやしてて、なのに「にやにやしてるね」って言われた、私もだった。
口元がゆるみきったまま記念撮影をして電車に乗った。
なんだかふらふらで疲れていた。喩えるなら麻薬に近かった。






ツイッターにいる宝塚の人たちが心温かく迎え入れてくださった、すごい、みなさんこうして沼にはまっていくのだなと、気づいたときにはもう抗うことも出来なくなっていてずぶずぶと溺れたいと思ってしまっていたから
本当に怖い話である。
そんじょそこらの本当にあった怖い話よりも数倍怖い話である。
宝塚の人たちの話す言語は知りたくないと思っていたのに、聞こえないフリをしていたのに、流し見ていたはずだったのに。


さようなら、宝塚を知らなかった昨日までの私。


なんだか分からないけれど、今日が雨で良かった。